太陽光発電では広大な土地や家の屋根に設置され、太陽光を取り込む特性上、屋外に設置しているため、雨風や雪などの影響で年々劣化が進んでしまいます。
ソーラーパネルを正常に発電させるため、地面の設置の場合、定期的な草刈りや正常に発電しているかの点検が必要になるのです。
従来は、作業員が太陽光パネルを一つ一つ点検していましたが、近年はソーラーパネル点検にドローンが用いられるようになっています。
上空から点検することで、故障箇所の修繕が必要な箇所を素早く発見可能になりました。
本記事では、ドローンを用いたソーラーパネル点検はどんな仕事なのか、ソーラーパネル点検とはどのように進めるのかについてご紹介します。
目次
1. ソーラーパネル点検とは
2. ソーラーパネル点検に使用するドローン（例）
3. どのようにソーラーパネルの故障をみつけるのか
4．ドローンでソーラーパネル点検をする利点
5．まとめ
1.ソーラーパネル点検とは
ソーラーパネル点検とは、ソーラーパネルの汚れや破損、太陽光から正常に電力が変換されているのかなどの確認を行う業務です。
ソーラーパネルには、太陽光から正常に電力を変換できないと「ホットスポット」と呼ばれる不具合箇所が発生します。ホットスポットでは異常発熱が起こるので、赤外線カメラを使用して温度情報から確認することで、異常発熱の場所を判別するためのあたりを付けることが可能です。
ホットスポットを放置してしまうと、発電量の低下や火災のリスクに繋がるため、早急に発見する必要があります。また、赤外線カメラによる温度情報からではわからない汚れや破損は、可視光カメラと使い分けることで、より正確に判断することが可能になります。
2.ソーラーパネル点検に使用するドローン
点検業務に使われるドローンは産業用ドローンという分類として括られています。大小さまざまな機体がありますが、多くは機体とカメラ部分が交換できる形となっています。
価格は60万から100万円ほどの価格帯のドローンが一般的です。
出展：https://skyseeker.jp/archives/products/matrice-350-rtk/
カメラ：DJI Zenmuse H20T放射分析サーマルカメラ
出展：https://enterprise.dji.com/jp/zenmuse-h20-series
3.どのようにソーラーパネルの故障を見つけるのか
ソーラーパネル点検を行う際には、赤外線カメラで取得したデータをもとに判定します。
下記画像はソーラーパネルを写した画像ですが、赤い枠に囲われたところに、白い点があるのがわかると思います。これは、太陽の光が正常に電気に変換されていないことで生じるホットスポットであることが認識できるのです。このように、故障箇所を発見できる技術を用いて点検が行われています。
画像引用：『おまかせeドローン』太陽光パネル点検サービスの開始について
4.ドローンでソーラーパネル点検をする利点
少人数で効率的な点検が可能
今までは人が一枚一枚目視で点検していたため多くの作業員が必要でした。
しかし、ドローン点検ではドローンで取得した画像をもとに、異常が発生していないかを点検するため、少人数での作業が可能です。
また、ドローン画像を確認する人は実際に炎天下での作業がないため、身体疲労もかなり軽減するメリットがあります。
作業期間が短い
一例として、従来の点検方法では1ヶ月かかる作業量が、ドローンで２０分の飛行時間と１０分程度の分析時間で点検ができるようです。
ソーラーパネル点検では上空からの映像を用いて一度に広範囲のソーラーパネルを点検できるため、従来よりも作業時間を短縮することができます。
点検コストを下げられる
人件費が削減できることから、必然的に調査コストは軽減することがわかると思います。
実際に、ドローンを用いたソーラーパネル点検は、従来の手作業の点検と比較し、安価で点検ができることを強調する企業も数多くあります。
まとめ
今回は、ドローンを用いたソーラーパネル点検について、ソーラーパネル点検とは何か、どのようなドローンを使うのかについて解説してきました。
ソーラーパネルは保守点検・維持管理が義務化され、資源エネルギー庁のガイドラインでは4年に一度の点検が推奨されています。
規制やルールが目まぐるしく変わるこの社会で、ドローンの活用は時間やコストを抑えることだけでなく無限の可能性を感じさせてくれます。
既存のやり方からアナログとデジタルが融合したドローン技術の新たな活躍の場所を見つけてみてはいかがでしょうか。
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