【知る得ドローン】ドローンに使われるGNSSとは

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はじめに

スマホにはGPSが搭載されていることは多くの方が知っているのではないでしょうか。GPSを使うとスマホの所有者の現在地がわかり、自分がいまどこにいるかを知ることができます。ドローンで使われるGNSSとは、GPSの強化版と考えると良いでしょう。ドローンはGNSS使うことによって安全性を保ちつつ、私たちの操縦をサポートしてくれるのです。

目次

1. GNSSとは

2. この先でどのように使われていくのか

3. ドローンにどのようにGNSSが使われているのか

4. GNSSによるドローンの位置情報がずれてしまう原因

5. まとめ

1. GNSSとは

GNSS(Global Navigation Seattleite System)とは全球測位衛星システムのことで、GPSと同様に位置情報を取得するためのシステムです。

GPSとの主な違いは、アメリカのGPS衛星のみの信号を利用しますが、GNSSは世界各国が持つ衛星測位システムの衛星を利用して測位します

各国が運用するGNSSシステム

  • アメリカ:GPS
  • 日本: みちびき (QZSS)
  • ロシア: GLONASS
  • 欧州: GALILEO
  • 中国: BeiDou
  • インド: NavIC

GPSは衛星の数が限られることから、各国の衛星を利用するGNSSと比べると測位精度が大きく違います。山岳地帯やビル群など電波が遮断されやすい場所でも多方面から電波が届くGNSSのほうが高い精度で測定が可能です。

これまでの敬称として「GPS」と呼ばれていても実際はGNSSを利用している場合も多くあります

2. この先どのように使われていくのか

現在、GNSSは身近なものでいえばスマホの位置情報確認サービス、測量などに使われています。

今後技術の進展と共にGNSSは利用の幅を広げていき、車の自動運転、さらにドローンの自動操縦飛行による荷物配達などに使われるようになっていくことが考えられています。

車の自動運転では、稼働している車自体が今現在どこを自分は走っているのかをリアルタイムで、かつ精密に大きなブレ無しに計測しながら走行し続ける必要があります。GNSSの技術が無ければ車の自動運転技術は成しえないのです。

ドローンの自動運転飛行による荷物配達も車と同様で地図上でどのような航路を描いて飛ぶかが極めて大事なことであり、もし仮にそのドローンの位置情報に比較的大きなブレが生じていたらドローンが障害物にぶつかり、その衝撃で荷物が地上に落下してけがをする人が現れるかもしれないのです。

現在、GPSではなくGNSSにより技術やシステムの懸念点が大幅に軽減され、様々な可能性が高まっています

3. ドローンにどのようにGNSSが使われているのか

現状では、自動操縦の実装はされていませんが、ドローンの位置情報がリアルタイムで分かるようにするためにGNSSが使われています。この機能があることで、操縦者は今現在どのエリアを飛行しているのかを把握することができます。

場所によっては飛行禁止区域が存在するため、ドローンにGNSSの位置情報機能をつけることで飛んではいけないエリアに近づいてしまわないようにすることが可能です。この機能はフェールセーフと呼ばれます。

フェールセーフとは、ミスをしてもアウトぎりぎり一歩手前に留まらすという考え方のことであり、ドローンにも応用されています。

例えば、電波が届かないところにドローンが飛んで行ってしまった場合や電波が打ち消されて操縦不能になった場合にフェールセーフが働き、今現在の滞空地点からドローンが記録した離陸地点の位置座標に自動操縦で戻ってくるのです。通称、このフェールセーフのことをリターントゥーホーム(Return to Home)といいます。

GNSSがドローンに使われていることにより、操縦する際の安全性能の向上を期待することができるのです。

4. GNSSによるドローンの位置情報がずれてしまう原因

GNSSは受信する衛星の数や場所によってその精度が左右されるのです。

最低でも4つ以上の衛星から電波を受信することで位置情報の精度を高めています。数が多ければ多いほどその位置情報が高まっていく仕組みで、もし衛星の数が減ると位置情報の精度が落ちていき、結果的にドローンの位置情報がずれてしまうのです。

位置情報は建物や山、谷などの環境によってもずれが生じてきます

例えば、高層ビルなどの建物、山、谷の近くでは衛星からの電波が反射して、ドローンへ情報が到達するまでの時間が遅延するマルチパスという現象が生じてしまいドローンの位置情報がずれて表示されてしまいます。位置情報は衛星から送られてくる電波の到達時間を基に決められるために、遅れが生じるということは、その分だけ本当の距離よりも少し長く距離があると捉えられてしまいます。そのため、ドローンの位置情報がずれてしまうのです。

他の要因には送電線や鉄道などがあります。電波は強い磁界を発生する高圧線により電波干渉を受けて、それにより位置情報にずれが生じてくる場合もあるのです。

5. まとめ

ドローンに用いられているGNSSは操縦者に位置情報を知らせてくれる技術であり、様々なところに応用されています。

普段は位置情報のずれを意識することはあまりありませんが、ドローンの操縦ではかなり重要なファクターであると断言することができます。

もしドローンを操縦する際は、GNSSの仕組みを把握しその性質上、どんな建物や環境において電波干渉を受け位置情報にズレが生じてしまうかを理解し常に意識する必要があることを注意しましょう。

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