
画像:御殿場石川酒造公式HPより
2025年1月、静岡県御殿場市に新しい酒蔵「御厨榮蔵(みくりやさかえぐら)」が誕生しました。御殿場市は、ビールやウイスキー、ワインなどの酒造メーカーが集まる「酒のまち」として知られていますが、日本酒の存在感はそれほど高くありませんでした。そんな中、地元産の米と富士山の伏流水を使用した「オール御殿場」の日本酒を生み出すべく、この酒蔵が誕生したのです。
御厨榮蔵は、地元企業である「つぼぐちフードサービス」が手がけた酒蔵です。伝統的な日本酒造りの技術と最新鋭の設備を融合させることで、品質の高い日本酒を安定的に生産することを目指しています。また、地域の農業や観光とも連携しながら、地元の魅力を発信する拠点としての役割も担っています。
今回のコラムでは、御厨榮蔵がどのような背景で誕生したのか、どのような酒造りを行っているのか、そして観光との関わりについて、分かりやすく解説します。御厨榮蔵の日本酒の特徴や、これからの展望についても詳しく紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
御厨榮蔵の基本情報

画像:御殿場石川酒造公式HPより
店舗名:御厨榮蔵
公式HP:御殿場石川酒造株式会社|御厨榮蔵
公式Instagram:御殿場石川酒造株式会社(@gotembaishikawashuzo) • Instagram写真と動画
営業時間:10:00〜16:00
定休日:不定休
住所:静岡県御殿場市印野1388-37
Google Map:https://maps.app.goo.gl/kQN2EWkj5p9dfUY1A
御厨榮蔵誕生の背景
御厨榮蔵を運営するのは、静岡県東部で飲食関連事業を展開する「つぼぐちフードサービス」です。もともと御殿場市はビール、ウイスキー、ワインなどの酒造メーカーが集まる「酒のまち」でしたが、日本酒の知名度は決して高くありませんでした。これに対し、つぼぐちフードサービスの坪口榮二社長は「地元の米や水を使って日本酒造りに挑戦したい」と考え、2020年にプロジェクトを立ち上げました。
しかし、新規で日本酒の酒造免許を取得するのは極めて困難な状況です。そこで、静岡県御前崎市にあった老舗の石川酒造から免許を譲渡してもらい、新たな酒蔵としての準備が進められました。地元JA関連会社と連携し、米の調達や農商工連携事業計画の認定を受けたことで、本格的な酒造りが可能となったのです。
最新鋭の設備とデータ駆動の酒造り
御厨榮蔵の大きな特徴は、最新鋭の設備を導入し、データに基づいた酒造りを行っている点です。従来、日本酒造りは日本酒の醸造工程を行う職人である杜氏(とうじ)の経験と勘に頼る部分が大きかったのですが、御厨榮蔵では温度や衛生管理をセンサーで徹底的に管理しています。発酵の状況を遠隔操作で確認できるなど、可能な限りのシステム化を追求しました。
この革新的な取り組みを主導するのが、同社取締役の中戸川勝彦氏です。「毎年ムラがなく、均一の味を提供できる酒造り」を目指し、科学的なアプローチを取り入れています。伝統的な手法と最先端技術を融合させることで、これまでにない高品質な日本酒の安定生産が可能となりました。
製造される日本酒の魅力
- 雪解(ゆきげ) 純米吟醸酒
- 原料米:御殿場こしひかり
- 特徴:香り豊かでキレがありながら、すっきりとした味わい
- 榮(さかえ) 純米吟醸酒
- 原料米:静岡県産 令和誉富士
- 特徴:爽やかでフルーティーな香りと軽快な飲み口
- 榮(さかえ) 純米大吟醸酒
- 原料米:静岡県産 令和誉富士
- 特徴:華やかな香りと奥深い旨味が調和した上品な味わい
これらはすべて静岡県で開発された「静岡酵母」を使用し、県内の日本酒としての個性を大切にしています。生産量は初年度で年間5万本、将来的には12万5000本に増やす予定で、さらなる展開が期待されています。
観光との連携と地域振興
御厨榮蔵の誕生は、日本酒造りの発展だけでなく、地域の観光振興にも貢献しています。酒蔵には試飲コーナーや直売スペースが併設され、日本酒関連のグッズも販売されています。さらに、酒造りの見学ツアーなどを実施することで、観光客に御殿場の魅力を伝える場にもなっています。
また、御殿場市では2026年夏に「富士山 木のおもちゃ美術館(仮称)」の開館を予定しており、御厨榮蔵はその周辺観光の拠点の一つとして期待されています。これにより、酒蔵を訪れた観光客が地域の他の施設にも足を運び、地域全体の活性化につながると考えられています。
まとめ
御厨榮蔵は、御殿場市における日本酒文化の新たなシンボルとして誕生しました。地元産の米と富士山の伏流水を使用した「オール御殿場」の酒造りを掲げ、最新鋭の設備とデータを活用した革新的なアプローチで、高品質な日本酒を提供しています。
また、観光振興にも寄与し、地域全体の発展に貢献する存在として期待されています。今後、さらなる種類の日本酒開発や生産量の増加が見込まれ、日本酒ファンだけでなく、多くの人々に愛されるブランドとなることでしょう。
御厨榮蔵が醸し出す新たな日本酒の世界。その一杯を、ぜひ味わってみてください
参考文献:2025/03/06 日本経済新聞 夕刊、2025/01/14 LOOK静岡朝日テレビ
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