【知る得ドローン】ノルウェーのドローン制度を解説!手続きや禁止ルールも併せて紹介

知る得ドローン
ノルウェー


大西洋と北極圏に挟まれたノルウェーは、壮大なフィヨルド、広大な山々、そしてオーロラの舞う空が広がり、世界中のドローン愛好家を圧倒します。

この記事では、ノルウェーのドローン規制や飛行時の注意点、ドローン持ち込みのポイントなどを解説しています。

レクリエーション飛行に焦点を絞った内容を記載しているため、ノルウェーで娯楽飛行を考えている方は、是非、最後まで読んでみて下さい。

1. ノルウェーのドローン制度

ドローン

ノルウェーのドローン規制の運用は、おもに以下の機関が担っています。

ノルウェー民間航空局(CAAN)
・ドローンを含む民間航空機に関する規制全般を担当
・ドローンの使用に関する安全基準や認証なども行う

・Avinor
・ノルウェーの空港の運営と航空交通管制を担当する機関
・ドローンの飛行エリアに関連する規制も一部担う

①ノルウェーはEASA加盟国

ノルウェーはEASAに加盟しているため、オペレーター登録は共有されます。

例えば、ノルウェーでオペレーター登録を行った場合、EASA加盟国であるドイツではオペレーター登録が不要です。

これは逆パターンも同様で、他のEASA加盟国で登録が完了していればノルウェーでは免除されます。

EASA加盟国は以下の27ヵ国です。

・EU
・アイスランド
・リヒテンシュタイン
・ノルウェー
・スウェーデン
・スイス

②3つのカテゴリ

ノルウェーのドローンカテゴリは、EASAのドローン規制に基づき「Open(オープン)」「Specific(特定)」「Certified(認証)」の3つに分かれています。
それぞれのカテゴリはドローンの重量や操縦リスクによってカテゴライズされ、求められる知識やスキルが異なる仕組みです。

カテゴリ

2. ノルウェーにおけるオペレーター登録について

ノルウェーでは、オペレーター登録が完了しなければドローン飛行ができません。

ここでは、オペレーター登録の要件と流れを解説します。

①オペレーター登録の要件

ノルウェーでは、以下に該当する場合にオペレーター登録を行います。

該当スペック・250g以上のドローン(個人製造機も同じルール)
【250g未満】
・80ジュール以上の衝突エネルギーを伝達できる高速ドローン
・個人データを記録できるセンサーやカメラを搭載しているドローン
最低年齢・16歳以上
必要書類・保険証券番号
・公的機関のもの(パスポートなど)
・メールアドレス、電話番号
・ドローンの仕様書
登録料年会費230クローネ(3,125円)
有効期間3年

ノルウェーのドローン保険

②ノルウェーのオペレーター登録の流れ

3. 日本人はノルウェーでドローンを飛ばせる?

ドローン2

4. ノルウェーのレクリエーション飛行におけるルール

ドローン3

ノルウェーでオペレーション飛行する際、以下のルールを遵守する必要があります。

①トイドローンと250g未満のドローンについて

賠償責任保険オペレーター登録試験・講習
トイドローン不要不要不要
250g未満ドローン
(カメラなし)
必要不要不要
259g未満ドローン
(カメラあり)
必要必要不要

5. ノルウェーのオープンカテゴリの概要

ドローン4

ここでは、レクリエーション飛行を行うためのオープンカテゴリを解説します。

①A1(個人製造機 / C0)

A1C0
該当スペック・重量250g未満
・秒速19m/s以下
・全電動
講習・試験・ユーザーマニュアルの理解(個人製造機は不要)
飛行条件・高度120m(400ft)以下
リモートID・オペレーター登録・不要

重量250g未満に該当するトイドローン(個人製造機も含む)は、機体やリモートIDの登録が不要です。また、年齢制限がなく、推奨されていませんが群衆を除いた第三者上空の飛行も許可されています。

しかし、機体にカメラやマイクが搭載されている場合は、オペレーター登録と機体登録が必要です。

②A1(C1)

A1C1
該当スペック・重量250g~900g未満
・秒速19m/s以下
・全電動
講習・試験・製造ドローンのユーザーマニュアルの理解
・flydrone.noでA1/A3コースを受講する・オンラインテスト
飛行制限・高度120m(400ft)以下
・関係者以外の上空飛行禁止
オペレーター登録・リモートID・必要

ノルウェーのC1カテゴリは、最大飛行重量900gまでの軽量ドローンに適用されます。

基本的に目視飛行が求められ、飛行中は常にドローンを視界に入れて操作します。最大飛行高度は120メートルまで許可され、飛行は低リスクで安全に行うことが求められます。

C1のドローンは、一般的なレクリエーションや簡単な業務に適しており、安全かつ効率的な運用を目的としています。

③A2(C2)

A2C2
該当スペック・重量4kg未満
・全電動
講習・試験・製造ドローンのユーザーマニュアルの理解
・A1 / A3ライセンス保持前提
・A1 / A3コースでの自主飛行トレーニング
・A2の試験合格(運転免許事務所で受験)
飛行制限・高度120m(400ft)以下
・立入管理区画のみ
・第三者から水平距離で30m以上離れる
(低速モードでは5m以上)
・1:1ルール
オペレーター登録・リモートID・必要


ノルウェーのA2カテゴリは、最大飛行重量4kgまでのドローンに適用され、目視飛行が基本です。

操縦者はドローンを常に視界に入れて操作し、安全距離を保ちながら飛行します。

最大高度は120メートルまで許可され、自動飛行も可能ですが、操縦者は一定の技術を持っていることが求められます。

④A3(C3 / C4 / 個人製造機)

A3C3

引用:https://www.easa.europa.eu/en/the-agency/faqs/drones-uas#category-requirements-under-the-%E2%80%98open%E2%80%99-category

該当スペック・重量25kg未満
・全長3m未満
・全電動
講習・試験・製造ドローンのユーザーマニュアルの理解
・flydrone.noでA1/A3コースを受講する・オンラインテスト
飛行制限・高度120m(400ft)以下
・作業領域に他人を入れない
・住宅地、商業地、工業地、レジャー区域から水平距離で150m以上離れる
・第三者から水平距離で30m以上離れる
・1:1ルール
オペレーター登録・リモートID・必要
・模型航空機と個人製造機は不要

ノルウェーのA3カテゴリは、低リスクな場所でのドローン飛行を対象としています。

A3に該当するドローンは、飛行時に他人や物から十分な距離を保ちながら運用する必要があり、最小距離150メートル以上の安全距離を確保することが求められます。

これにより、ドローンの飛行が人や物への危険を最小限に抑えることができ、広範囲での業務やレクリエーション飛行が安全に行えるでしょう。

⑤ノルウェーのオープンカテゴリの試験概要

⑥Cマークの区分について

Cマーク

ノルウェーを含むEASA加盟国では、ドローン製造者によるCマークの貼付が義務付けられています。

Cマークは、そのカテゴリの飛行要件を満たしている証です。

オープンカテゴリでは、C0~C4までのマークがあるドローンを飛行させることが可能です。

Cマーク対応サブカテゴリドローン重量
C0A1250g未満
C1A1900g未満
C2A2 / A34kg未満
C3 / C4A325kg未満

6. ノルウェーへのドローン持ち込みについて

ノルウェーへドローンを持ち込む際は、リチウム電池に注意が必要です。

以下は、KLM航空やエールフランス、IATA(国際航空運送協会)の手荷物規約を参考にした表です。

ワット(Wh)機内持ち込み受託手荷物事前許可制限
~100Wh可能
(端末内または予備電池)

(端末内のみ)
不要– 端末15台まで- 予備電池20個まで
100~160Wh可能
(端末内または予備電池)
可能
(端末内のみ)
必要
(事前許可)
– 予備電池は最大2個
160Wh~不可不可
貨物としてIATA危険物規則に従って輸送が必要

7. ノルウェーの違法なドローン飛行に対する罰則

罰則

まとめ

ノルウェー2

この記事では、ノルウェーのドローン規制やレクリエーション飛行時の注意点などを解説しました。

ノルウェーは、EASAのドローン規制を準拠しているため、他のEASA加盟国と同じルールでドローン飛行を楽しむことができます。

壮大な大自然や伝統的な木造建築など、日本とは違う魅力に溢れたノルウェーでドローンを飛ばしてみましょう。

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