最近、登山で大迫力の映像を撮るために、ドローンを使うことが流行っています。雄大な自然をドラマチックに撮ってくれるドローンは便利な一方、飛ばす上での注意点も存在します。
「ドローンを登山で使う魅力を知りたい」「山でドローンを使う時の注意点を知りたい」という方もいるでしょう。
本記事では、登山の際にドローンを飛ばすことで得られる魅力や、注意点を分かりやすく紹介します。
目次
1.ドローンを山に持っていく魅力とメリット・デメリット
2.ドローンを山に持っていくのは重い?かさばる?
3. 勝手に飛ばしていいの?必要な許可や申請について解説
①航空法に基づく許可申請
②土地の所有者・管理者に対する確認・届け出
4. 登山でドローン撮影を楽しむための注意点
まとめ
1.ドローンを山に持っていく魅力とメリット・デメリット
①ドローンを山に持っていく魅力・メリット
ドローンを山に持っていく魅力・メリットは、なんといっても雄大な自然を迫力ある映像で撮れることです。ドローンを使うことで今までのような地面からの映像だけではなく、空中からの映像や縦横無尽にドローンを動かすことで地面からでは絶対撮れない魅力的な映像を撮れます。
操作をマスターすればするほど映像のクオリティは上がっていき、プロさながらの映像を撮る方もいます。紅葉や桜、新緑のシーズンは素敵な映像や写真が撮れるでしょう。
②ドローンを山に持っていくデメリット
大迫力の映像が撮れるドローンですが、山に持っていくデメリットとしてドローンの音がうるさいことがあります。ゆったりした気持ちで自然を楽しみたい登山ですが、急にうるさい音を発するドローンが近づいてきたら嫌ですよね。
登山客からは、「ドローンの音がうるさい!」というクレームも聞かれます。特に海外からの観光客が無許可でドローンを使っているケースが多いようです。記事の後半でお知らせしますが、ドローンを飛行させる際には法律を遵守したり、土地の所有者に届け出を行ったりすることが求められます。
このような法律を知らない外国人が都市部でドローンを飛ばして逮捕される、という事件も起きています。海外では旅行の思い出にドローンを飛ばす習慣があるようですが、日本の法律を守る姿勢が求められます。
また、ドローンの機械音は山の中では異質な音のため、余計に目立つことが多いです。礼儀として周りの登山客に一声かけてから撮影するとお互い気持ちよく過ごすことができますので、忘れずに声掛けするようにしましょう。
2.ドローンを山に持っていくのは重い?かさばる?
登山する方にとって、「軽い」ことが何よりも重要です。重い荷物を運びながら登山するのは疲れるため、できるだけ荷物を軽くすることが登山の常識。ドローンをご自身で持っていくことになるので、荷物が増えることになります。
具体的には、ドローン本体・操縦機・バッテリー数個が挙げられます。できるだけ軽いドローンを使うことが求められますが、山での強風に耐えられないため、ある程度の重さのあるドローンを使う方が安全です。
ドローン本体・操縦機・バッテリー全てで1.5kgくらいが最適といわれています。本体は500〜600gほどの重さがあればちょうど良いでしょう。全体でちょうどソロテントひとつ分くらいの重さですが、大迫力の映像が撮れると思えば許容できる重さです。
3. 勝手に飛ばしていいの?必要な許可や申請について解説
大迫力の映像が撮れることが魅力のドローンですが、勝手に山で飛ばしてよいわけではありません。勝手に飛ばしてしまうと法律に触れたり、後でトラブルに巻き込まれたりしてしまうこともあります。こういった事態を避けるためにも、ドローンを飛ばす際のルールをしっかり確認しましょう。山でドローンを使う際には2つの申請・許可が必要です。
①航空法に基づく許可申請
ひとつめは、航空法で定められたルールとして必要な許可申請です。重量100g以上のドローンを飛行させる場合は、航空法により規制が行われています。規制が適用される場合は、国土交通省に申請することが求められます。飛行する場所や飛ばし方で申請内容が変わってくるため、注意が必要です。
複雑な申請内容ですので苦戦する方が多いですが、法律に基づくルールなので守るようにしましょう。何の申請が必要なのかは国土交通省のホームページをご確認ください。
申請自体はDIPSという国土交通省が管理している電子申請システムで24時間、365日オンライン申請ができます。その他にも詳しい内容がまとまっていますので、ドローンを飛ばす前に国土交通省のホームページをご覧ください。
ドローンに関する規制は随時変更されますので、登山の前に最新の情報を確認しておくことが重要です。また、ドローンを飛ばす場所と飛ばし方の2つに対して規制があります。以下、詳しく情報を説明します。
ドローンの飛行禁止区域には、
- 空港等の周辺
- 緊急用務空域
- 上空150m以上の空域
- 人口集中地域の上空の空域
の4つがあります。この中で登山時に注意すべきなのは「上空150m以上の空域」が飛行禁止であること。もし登山で地面から150m以上でドローンを使用する際は申請が必要となります。
飛ばし方に関する規制は以下の6つがあります。
- 日中に飛行させること
- 目視による範囲内で無人航空機とその周辺を常時監視して飛行させること
- 人、または物件との間に30m以上の距離を保って飛行させること
- 祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
- 爆発物など危険物を郵送しないこと
- 無人航空機から物を投下しないこと
登山の場合、他の登山客との距離が近すぎると「人、または物件との間に30m以上の距離を保って飛行させること」に該当します。ドローンを飛ばす際は、飛ばす前に近くに人がいないか必ず確認しましょう。
②土地の所有者・管理者に対する確認・届け出
2つめは、土地の所有者や管理者への届け出です。申請先によって提出する書類が異なるため、注意が必要です。ほとんどの山間部はドローンに関する連絡先を持っていないため、ご自身でオンラインで調べてドローンを取り扱っていそうな問い合わせ先を見つけるしかありません。
森林管理局・神社・自治体など問い合わせ先はさまざまです。少し面倒だと思われるかもしれませんが、後で揉め事を起こさないようにするためにも、事前に連絡しておきましょう。
また、山によっては一部分だけ私有地の場合もあるので、ドローン撮影したい場所は誰が管理しているのか、必ず確認しましょう。
4. 登山でドローン撮影を楽しむための注意点
当たり前のことですが、山にはあなた以外の登山客もいます。あなたのドローンが他の登山客の迷惑にならないように注意する必要があります。離着陸を広い場所で行うことや登山客が周りにいないことを確認してからドローンを使うなど、事故を起こさないように細心の注意を払いましょう。
また、山に住んでいる動物が驚かないように配慮しましょう。植物の枝が折れたり草花が折れたりしないように注意することも忘れてはいけません。登山客や山の動植物に配慮して初めて精一杯ドローン撮影を楽しめます。
山で撮られたドローンの映像は山の魅力を多くの人に伝えられます。山にいる登山客や動植物に迷惑をかけてしまっては、魅力も半減します。みんなが山を楽しめるように、ルールやマナーを守って撮影を楽しみましょう。
まとめ
本記事では、ドローンを持って登山する魅力や注意点、申請すべき内容をご紹介しました。大迫力の映像を撮るためには事前の申請だけではなく、周りの登山客に対しても注意が必要です。あなたと他の登山客のお互いが配慮して気持ちよい登山ライフを充実させましょう。
ドローンは人間だけではなく動植物にも影響を与えてしまうことも覚えておきましょう。また、見失って墜落させてしまうと不法投棄になってしまったり、最悪の場合バッテリーが壊れて発火し、山火事の原因にもなりかねません。自身の視界に収まる範囲で楽しいドローン撮影を楽しんでくださいね。
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