はじめに
今日、ドローンはその多機能性と進化する技術により、農業や林業、運送業、空撮技術を用いたインフラ整備など多種多様な分野での活躍が期待されています。
また今後技術開発が進むことで、新たな活用方法の開拓や市場規模の拡大も起きると予想されます。
しかし、そんな期待のドローンですが、注意を怠ったり事故を未然に防ぐ手立てを講じたりしなければ、重大な事故を引き起こす可能性をはらんでいます。
今回は、事故の種類の解説、事故が起きてしまった際の対処法、実際の事故事例についてお伝えします。
目次
1. なぜ事故が発生するか
2. 無人航空機に関する事故
3. 重大インシデントとは
4. 事故や重大インシデントが発生した場合の措置
5. 実際の事故事例
6. まとめ
1. なぜ事故が発生するのか
まず前提として、なぜドローンにおける事故が発生してしまうのか、それには以下の5つの原因が挙げられます。
1つ目は操縦者のスキル不足です。
ドローンの操縦に関わる人間のスキル不足が事故の一因となることが多いです。ドローンに不慣れな初心者が、飛行訓練中に操縦ミスをするケースや、操縦をしながら他のことに気を取られて注意が散漫になり、操縦を誤るといった事例も多数あります。
2つ目は天候の悪化です。
野外でドローンを飛ばしていると、急に雲行きが怪しくなってゲリラ豪雨や突風などに見舞われることがあります。また落雷の可能性のある黒い雲が見える時や、濃霧などで視界不良に陥る時などあります。このような天候の急変もドローン事故の主な原因の一つとなっています。天気予報などの事前情報や当日の現場の状況でドローンを飛ばすことが出来るかどうかの操縦者の判断が重要です。
3つ目は点検・整備不良です。
ドローンのよくある事故原因には、飛行予定の機体に対して行なうメンテナンスの不足があります。具体的には、機体の整備と点検を怠ったために、飛行中に機体にトラブルが発生して制御不能に陥り墜落するという事例が報告されています。飛行前、飛行後の点検を軽視せずに必ず点検するようにしましょう。
4つ目は無理な飛行です。
ドローンによる無理な飛行もまた、事故の原因となります。無理な飛行の例としては、主に「スピードの出し過ぎ」や「対象物への過度な接近」、または「目視で確認できる範囲を越えての飛行」などが挙げられます。
5つ目は電波障害です。
ドローンは電波による通信を利用して機体を制御します。山や電波塔など障害物のせいで電波の送受信ができなくなれば、機体が制御不能になります。
2. 無人航空機に関する事故
無人航空機における事故は以下の3つのことを指します。
1つ目は「人の死傷」です。この場合の死傷とは、全治1か月以上の重症以上の怪我のことを指します。
2つ目は「物件の損壊」です。物件というのは物品や品物で動産のほか、土地や建造物などの不動産も含まれます。
3つ目は「航空機との衝突または接触」です。これらの事故は極めて危険であるため注意する必要があります。
3. 重大インシデントとは
重大インシデントとは、事故が発生する恐れがあると認められる事態のことで、事故の一歩手前の状態を指します。
重大インシデントには以下の4つが挙げられます。
1つ目は「航空機との衝突や接触のおそれがあったと認めた事態」です。実際に衝突や接触が起きた場合は事故となりますが、危険性があっただけでも重大インシデントとみなされます。
2つ目は「無人航空機による人の死傷」です。こちらは全治1か月未満の軽傷の場合になり、それ以上だと事故になります。
3つ目は「無人航空機の制御が不能となった事態」です。山やビルなどの物で電波が届かなかったり、電波塔の電波でドローンの電波が妨害されたりした時に電波障害が起きてドローンが制御不能になる可能性があります。
4つ目は「無人航空機が発火した事態」です。ただし、ここでの発火とは飛行中に限ります。
4. 事故や重大インシデントが発生した場合の措置
事故や重大インシデントが発生した場合は以下の手順で物事を進めます。
① 直ちに無人航空機の飛行を中止する。
② 負傷者がいる場合には、その救護・119番通報
③ 事故等の状況に応じた警察への110番通報
④ 火災が発生している場合は消防の119番通報
⑤ 危険を防止するための必要な措置を施す。
⑥ 事故が発生した日時・場所等の必要事項を国土交通大臣に報告する。
これらを適切に行うことで危険や被害の拡大を防ぐことができます。
5. 実際の無人航空機の事故事例
無人航空機では以下のような事故が発生しています。
「空撮のため無人航空機を飛行させていたところ、機体が風に流されて墜落した。」
「空撮のため無人航空機を飛行させていたところ、突如制御不能となり墜落した。」
「防除のため無人航空機を飛行させていたところ、家屋の外壁に接触して墜落した。」
「無人航空機を飛行させていたところ、突如制御不能となり墜落した。その後、墜落した機体 から出火し、付近の竹藪などに延焼した。」
「空撮のため無人航空機を飛行させていたところ、樹木に接触して墜落した。」
「機体が風に流された」、「突如制御不能になった」、「接触によって墜落した」など多くの事例があります。これらの事故は先に述べた事故原因やそれらの複合的な要因により発生するのでしっかりと気を付けることが大切です。
6. まとめ
無人航空機は手軽に飛ばせて、操縦者自身には直接的な事故のダメージはないため気が緩むこともあると思います。
ドローンは思いがけない危険性を多く抱えているものということをしっかりと認識し、事前の点検、整備、周囲の安全確認など怠らず万全の構えでドローンライフを楽しみましょう!
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